本当に悪いのは誰?

「政治を難しく考える必要はありません。それは家庭生活の延長上にあるものです。」
たしかサッチャーさんがこんな事を言っていたような。
確かにその通りなのでしょうが、庶民感情に流されたままでは最も重要な事を見落としてしまう危険性があります。そこで出てくるのが【政治判断】って事でしょうか。
庶民感情としては納得が行かなくても、今最も重要な事を優先させる。納得の行かない人にも納得が出来るように現状を説明して理解してもらう。これが政治家の役目だと思うのですが…。
今、鳩山(弟)さんが凄く元気です。日本郵政社長人事で西川さんとの直接対決、民主党も一緒になってまるで「正義は我にあり。」とでも言わんばかり。どこか小学生のいじめの構図を連想してしまいます。
ちょっとおかしいんじゃありませんかねえ。庶民感情を代弁するだけならなにも政治家やっている必要ないんじゃないですか。簡保の宿の売却に端を発したこの騒ぎ、マスコミも一緒になって面白おかしく、さも出来レースだったかのように喧伝しています。
そりゃ安く買って高く売り抜ける人も出てくるでしょうよ。それはその人に才覚があったからで、だからといって右から左で高値売却した訳じゃありません。どうすれば高く売れるか頭を使って改装にも億単位のコストをかけて転売しているのです。残念ながら今の日本郵政にそれだけの事ができる人材がいるとは思えません。だからこそ一分一秒でも早く不良債権処理を進めようとしているのです。庶民感情を盾に駄々を捏ねて遅らせれば遅らせるほど被害が大きくなる事が解かってやっているのでしょうか。被害=赤字、は公的資金=税金 注入しかないのです。
西川さんもあんなに言われて「もう辞〜めた。」って言わないのでしょうか。それほどまでして社長職に固執するのは、「自分がやらなきゃ誰がやる?」と言う使命感からなのでしょう。愚かな一部の政治家の言う事よりも世の為人の為という気持ちがケツをまくるのを我慢させているとしか思えません。
鳩山さんを筆頭に野党の民主党までが一緒になって西川降ろしで騒いでいますが、じゃあ誰を代わりに据えるつもりなのでしょうか。そして西川さんが諸悪の根源だとでも本気で思っているのでしょうか。
この騒ぎで一番喜んでいるのは誰か考えた事があるのでしょうかねえ。
そう、それは旧郵政省を食い物にしてきた官僚達です。民営化されても職を失う訳でもなく刑事罰を負う訳でもなく、いまだにのうのうとのさばっている連中です。諸悪の根源はこれら悪徳官僚どもです。そんな官僚を取締るのが総務省の本来の仕事であった筈です。総務大臣として向ける矛先が見当外れだとしか思えません。まあ罷免されちゃいましたが。
案外これら官僚どもが裏で糸を引いているのかもしれません。
ん? なんで私がこんな事で愚痴らなきゃならないんでしょ。
本来こういった事は新聞や放送局などの報道機関が国民に訴えるべきでしょ。メディアも結局一緒になって庶民感情のみを声高に騒ぎ立てている。次元の低い事で面白おかしく書き立てているだけ。国民にとって今何が最も重要な事かを訴えられないメディアも実は悪徳官僚どもの操り人形なのかもしれませんね。