おっとっと〜

もう八日ですか。なんだか今年は年初から気忙しいですなあ。年明け後の休みが短かった所為ですかね。
昨日は早めに床に就きました。睡眠導入剤代わりにTVのChをスキャン。あっ、松平のおっさん!=その時歴史が動いた。ですね。
なになに、直江兼続? 大河ドラマとの相乗効果を狙ってか、昨年も年初あたりに天璋院を取上げていたような。
実は、日曜の夜、見てしまったのです。天地人でしたっけ。篤姫さんが終わってしまったので見る気も無かったのですが、昨日同様Chスキャンしていたら行き当たってしまい、他には面白そうなものがやっていなかった所為もあり、つい引き込まれてしまいました。
本当に民放ってしょうもない番組ばかりですね。絵や彫刻などでも言える事ですが、良いものって一瞬一瞬に人を引き付けるものを放出しています。ひとめで吸い寄せられてしまいます。それが感じられないのは駄作と言うと語弊がありますが、全て横並びの個性に乏しいもの、というのが一般的です。
途中からだったのですが、兼続の幼少期、与六でしたっけ。あの愛らしさに未だ子離れできない中年親爺はコロッといってしまいました。そしてそのまま終わるまでChスキャンは停止したまま。おっさんは子供とオネエチャンにはからきし弱いのです。
その時…の方では兼続の経済活性化手腕についても紹介されていましたが、特産のアオサを京で売り莫大な収入をもたらしたと言うのは既に謙信がやっていた事です。それでも越後を豊かにした業績は否定する気はありません。兼続の頭の中には常に影虎(謙信)がいた事は事実だと思います。謙信の生き様が常に兼続のお手本としてあったのだと思います。
当然の事ですが謙信は偉大な人物でした。私、信玄ファンなのですが、そうだからこそ謙信の偉大さも充分認識しております。人間としては謙信の方がずっと立派だったと思います。ただ立派過ぎて近寄りがたいってところでしょうか。そう、ストイック過ぎるのです。毘沙門天に女禁の近いを立てるなど常人にはできません。また私利私欲なしで請われれば自費で義の為に遥々と関東まで何度も遠征しています。かたや信玄はと言うと、人間的なあまりにも人間的な。(…ニーチェの著作にこんな題の作品がありましたね。)
女色だけでなく男色までも好み(当時の武将は皆そうでしたが)他国を侵略し、謙信からするととんでもない極悪人だった事でしょう。それでも何度も戦う内にお互いの思想、哲学に共通点でも見出したのでしょうか、互いに讃え合う事さえあったのです。
私の信玄好きはこういった人間臭さの所為かもしれません。
上杉家は元々関東所司代、長尾影虎の義による武勲に応じ家督を譲ったもので、その後続く上杉家としては謙信こそが創始者という意識が強いでしょう。
謙信という立派な先祖を持った上杉家はどんな危機にも誇りをもって家系を存続させているのです。
兼続という有能な家臣もその歴史の1コマなのです。江戸時代、赤穂浪士から吉良上野介の警護に当たったのも上杉氏、後の米沢藩財政改革で有名な鷹山も上杉家藩主です。尤も鷹山には血の繋がりはありませんが、上杉謙信を祖とする上杉家の家風、思想、哲学は継承されそれが歴代の上杉一門の精神になっているのだろうと思っています。


直江兼続からちょっと脱線しちゃいましたが、NHK天地人篤姫同様続けて虜になりそうです。