ハンガロテックス

先日からニットの帽子を探しているがまだ見つからない。先日、先週と下の子の帽子を拝借しているがチョット小さくて耳が完全に被らないのである。暖かい時は耳を出したままで良いが寒い時にはチト不便である。
あちこちの押入れを探していたら、古いハンガロテックスを見つけてしまった。それも2組。Hiking再会後確か2組程パーにしてしまったのにまだ有ったとは。予備も含めていくつか持っていたことは確かだが、案外人のものが紛れ込んでいたのかもしれない。
使ってみようかと手を通してみると、両方とも右の人差し指に大穴があいている。逆なら良い方を合わせて使えるのに。
繕えば良いのだが面倒だ。結局そのまま元のところに戻しておく。置いておいても誰も使う事は無いのに。
大体が右利きなので皆右から痛めてしまう。そう、ツルハシにしてもバイルにしても皆右でしか持たないのだから如何に右の方が傷み易いかわかろうというものである。
平地を歩くだけならオーバーミトンで保護することもできるが、急な所や岩場ではそんなものを着けておれない。人差し指が使えなきゃカラビナも使えない。
濡れてきても含んだ油脂のおかげで結構暖かいのである。これ一枚で殆ど済んでしまい余程でないがぎり薄手のインナーを着けることはなかった。
今のようにダブルアックスなんて手法は当時はまだ無く、持つのはバイル一本のみ。第一あんなクソ重たいツルハシなんぞ振り回せるものではない。それなりの登攀用でないと振り回せないし先ず刺さらない。氷をかち割って行くだけである。
カラビナを使うのも、バイルを振り回すのも右手一本。そりゃ右ばかり傷む訳ですわ。
調度品代わりにツルハシのウッドシャフトを亜麻仁油浸けにして真っ黒にしている人もおいでだが、道具としてのツルハシには合わない。滑りやすくて振り回せないし、粗目雪で使えば一日でヤスリ掛けされて真っ白になってしまう。その方が滑らなくて良いが。バイルなぞ特に振り回す為のものなので油を塗るなんてご法度。おかげでザラザラ表面との擦れでハンガロも傷みますわなあ。
昔は山の道具屋には必ず置いてあったハンガロテックス。ハンガロ以外の手袋なぞしていたらトウシローと間違えられるほど定番化していたハンガロテックス。もう作られていないのでしょうか。