メラミンスポンジ

先日職場の湯沸し室で。
カップを洗おうとしていたら、女子社員が「ついでだから洗っておきましょうか?」
茶渋だらけのカップを見られるのも憚られるが、折角の好意。無にするのも失礼なのでお言葉に甘える。
「有難う。茶渋だらけで綺麗にならないから適当でいいよ。」
「大丈夫ですよ、これ使うから。」
と言って白いスポンジの切れ端を水で濡らしてキコキコ。見る見る内に茶渋が取れて行く。
「えっ、なにそれ! 凄いねえ。」
「どこにでも売ってますよ。100円ショップにもありますよ。」
それでこの前の日曜日に100円ショップでそれらしいものを買ってきた。やりだすと結構面白いものである。我家の食器も長年の間に染み付いた汚れであまり綺麗なものではない。かみさんが偶に塩素で漂白しているが、毎日使うもの。知らず知らずの内にすぐ薄汚れてくる。それが漂白なぞしなくても綺麗になるのである。漂白なぞ時間がかかるし第一臭い。
今日もかみさんがまだ帰ってこないので夕食後の片付けついでにこのスポンジでキコキコ。
綺麗になってああすっきり。とても気分が良い。
そしてなにげなく引き出しを開けると…、白い大きなスポンジが入っていた。その手前にその切れ端らしい小さいものもあった。
「もしかして?」と試しに他の皿を擦ってみると、同じように綺麗になるではないか。
一昨日私が自慢げに洗って見せた時は、「ふ〜ん。」と言うだけで反応が無かったのに。あいつ知ってて何も言わなかったのか。得意になって洗っていた私がバカみたい。上手く手のひらの上で踊らされていたって事か。
何も知らないのは世の亭主族ばかりなり。主婦はしっかり文明の利器を逸早く取り込みその恩恵に浴しているのである。
あな恥ずかし。
このスポンジ、メラミンスポンジというそうだ。Wikipediaにも掲載されている。本当に男共は無知なのである。