愚か者め〜

帰宅後入浴中にS司の声。
「あれっ、今日はいやに早いな。」
風呂上りに話していて解かった。今日は日帰りで東京へ行ってきたらしい。それにしてもこんな時刻に帰ってこれるとは便利な世の中だ。
そしてお土産を渡された。【ふんわりしょこら】【ひよこ饅頭】【草加せんべい】全てかみさんのお好みのものである。
そしてもうひとつ【東京ばな奈】。これは学校へのお土産だとか。
「ふ〜む、感心感心。」やっと人並みに気配りが出来るようになったか。
突然、「しまった、赤福忘れた。」とS司。
名古屋駅へ行ったら必ず赤福を買って帰るのが我家のしきたりである。誰も何も言わなくても買って帰るのが暗黙の慣わしなのである。「しまった。」と口にした事がS司もそのしきたりを認識していた事を証明している。
ああ、それなのにそれなのに、忘れるとは何事か。この愚か者め〜。


そして風呂上りにまた服を着ている。
「なんだまた出かけるのか。」「うん、学校。」
家にいるとゲームの誘惑に負けてしまいそうなのだとか。
「今日は泊って来ようかな?」学校には寝袋もお釜も持込み済みなのである。
「でも学校に泊ると金が掛かるんだよな。」
「米、海苔、塩、でも持って行け。それに梅干も。」
それには答えずただ笑っているだけ。いつからこんなにお勉強が大好きになっちゃったんだろう。