バイオ、バイオと言うけれど

バイオ燃料が環境に良いとは一概に言えない。
特定の穀物を燃料用に栽培する為自然林が伐採され急速に耕地面積が拡大している。
一方でその穀物価格が上昇し続けている。(今日の夕刊より)
生物多様性がどんどん損なわれ、且つ食料不足で生活の困窮に拍車がかかっている。あ〜住み難い世の中だ。
一口にバイオと言ってもバイオなら何でも良いわけではない。
食料となる物を燃料に転換しようとするものだからこんな事になるのである。
どういったプロセスを経てバイオ燃料を生成するか? 昔から良く言われてきた「プロセスが大切。」という言葉がまた脚光を浴びることになる。
ドイツが進めている、農作物収穫後の藁などの廃棄物からバイオ燃料を生成する方法。
ブッシュ大統領がよく口にしていた雑草のスウィッチグラスからバイオ燃料を生成する方法。
これらの方法であれば自然林が農作物という単一の植物一色に塗り替えられてしまう事はない。スウィッチグラスも元々生物の多様性が確保された上に自生している雑草である。刈り取られてもその旺盛な繁殖力でまたすぐ原野を覆い尽くしてくれる。他の生物達との共生の上で。
食用穀物を発酵させメタノールを得る方法が最も安直だからとりあえずやっているだけである。それが最上の方法だなどと思うこと無かれ。今はまだ出来なくとも常に今の問題点を認識しつつより良い方法を見据え、日々努力に努めて行きたいものである。