年の瀬に思う

T哉は帰って来るなり友人達と遊びまくり。
高校時代の友人達、中学時代の友人達、と社交的なことで。人付き合いの良さはかみさん似か。
S司は学校が休みに入ってからもずっとバイト三昧。自己管理に難点のある子なので一言苦言を呈しておいた。なにせD大の時にはバイトの所為で留年しているのである。いわば前科者なのである。
すると、1月6日まででバイトを辞めるそうだ。バイトの所為で本業が疎かになるなんて本末転倒である。とりあえずは一安心。
という訳で私似で社交性の無いS司も家には居ない。
暇を持て余したかみさんも年末年始仕事を入れ、私ひとりが暇なのである。
スキーに行きたし足は無し。(Auの室内に2mの板を入れるにはリアシートを倒さなきゃならん。面倒だし汚れるしで、それをおしてまで行く気はない。御在所通いも週一ペースが良いところ。ガソリン高でもありむやみに行く気も無い。それに天気も不安定だし…、ところが今日は朝から滅茶苦茶良い天気。「しまった、メタボ予防に出かけりゃ良かった。」
昨日があんな天気だったので控えていたのだが、○心と冬の空。でも寒太郎が来ているようで北西の風が強い。
昨日は本当にめまぐるしい天気だった。その猫の目のような天候の中、かみさんと足助方面へ出かけたついでに温泉に入ってきた。【岩神の湯】の看板につられて行ってみたがどうも温泉ではなくスーパー銭湯だった。ずっと昔「ヘビリコ、ヘビリコ、パッパッパ。」って宣伝していた、香嵐渓ヘビセンター跡地にあった。
入泉料がウィークデイは530円と普通だが祝祭日は730円と高い。しかし中は広く清潔で露天風呂の庭も広く展望台まで設けてある。今の時期展望台に上がるには寒さとの戦いになるが、施設の規模を考えるとまあリーズナブルである。これで本当の温泉なら言う事無しなのだが。
物好きな私はスッポンポンで展望台へ上がった。足助の街並みと周りの山々が見渡せる。ふと足元を見ると温水プールの施設が目にはいる。どうやらプールも同料金内で自由に入れるらしい。時間制限も無いし、夏場ならとてもお値打ちである。子連れ家族には最適であるが、我家のお子ちゃまはもうついて来ない。世の中うまく行かないものである。


一昨日ネットで頼んでおいたデジカメの修理、今日早速返送用の梱包材が送られてきた。平べったいメール便でである。必要事項が印刷された着払いの宅配便伝票も用意されており、外箱に貼付けて業者に渡すだけである。
カメラを包む緩衝材が揮っている。袋状の透明な厚手のポリ袋にカメラを入れ、付属のストローをポリ袋に刺し空気を入れるとその袋が風船のように膨らむ。ストローを抜いても空気が抜けないしくみになっている。これなら嵩張らずメール便で送れる。
その風船を段ボールの外箱に入れるだけで良い。外箱も簡単に組立てられガムテープなど使わなくても蓋ができる構造である。梱包をユーザーに任せるより輸送中の事故防止も万全である。「フ〜ム、世の中変わった。何もかも日進月歩ですなあ。」
後は修理代が問題である。13,000円以上かかるなら見積もりを貰ってから修理するかどうか決める事を予約時に選択しておいた。この値段を超えるようなら中古品を探そう。
先日の中古品に大満足のtanuoさんなのである。


T哉は冬の賞与が思っていたより多かったそうだ。私もその額を聞いて驚いた。まだ研修期間中である。何の付加価値も上げていないのである。「なんでこんな誤解を招くような事をするのかなあ。」
親としてはここでひとこと言っておかねばなるまい。
「これはあくまでも期待値だからな。まだなんの付加価値も上げていないのだから。」
少々浮かれていた感があったが少しは自分を客観的に見つめ直せたと思う。
こういったやり方で我を忘れた若者が自分を見失うのである。さもそれが当然のように誤解してしまいプライドだけが先行してしまうのである。
以前TVで見た一食が食パン1枚という極貧の派遣OL、彼女も就職したばかりで300万円超えの年収だったそうだ。新卒のペーペーからどんな付加価値を得る事ができたというのだろう。明らかにその企業の給与体系の誤りである。そこで自分を見失った結果が今の状況に繫がっているのだと思う。
常に冷静に自分自身の値踏みをする事。T哉には、いや世の中の若者全てにそうあって貰いたいと思う。
なんの経験も力も無い若者にとって、謙虚である事と献身的な努力しか人のお役に立つ方法は無いのである。学校でやってきた事なぞ現業に携わっている企業にとって何の役にも立たない。全て時代遅れの過去の技術でしか無いのである。ただ何かをする為にはどうすべきか?このロジックを組立てる方法、これだけが今後も役に立つ力なのである。これだけが学校で身に付けた唯一の力なのである。
日本という国は異常なほど平等な国である。何億の付加価値を上げている企業経営者でもせいぜい数千万円の年収。かと思えば殆ど付加価値を上げていない20才そこそこのOLでも数百万円の年収。大企業のトップと新卒のペーペーとの年収比がたったの10倍でしか無い、なんて国は世界中探してもこの日本だけである。
これを悪平等と言わずしてなんと言うべきか。
実力勝負の芸能界、吉本興業など下積みの芸人さん達は限りなく0に近い年収だそうである。それでも努力し続けるのは金銭的な見返りではなく、ただお笑いが好きで世の中の人々に喜んで貰いたいという純粋さからだろうと思う。
生活保障の為の最低限の年収は必要だろうが、それを超えるにはそれに見合った付加価値を上げるようになってからとしなければ本人の為にはならない。
そして付加価値を上げている人には天井なぞ設けずもっと支払うべきである。それから累進課税、これも悪平等の元凶となっており緩和を進めるべきである。でないと稼げる人の意欲を萎えさせてしまう。


あっ、また脱線してしまった。
いずれにしても次の世代を支えてくれる若い人達が道を外す事の無いしくみに変えて行きたいものです。


おおつごもり、新聞は休みかと思っていたら来ていた。ざっと目を通す。10大ニューズ、ああこんなのもあったなあ。もう遥か昔のような出来事が今年の事だったと知ると時間の流れの体感速度の違いを感じる。
最近の事が随分前のように感じられ、遥か昔の事がつい昨日の事のように思い起こされる。ボケが始まっているんじゃないか?とドキリとする。
チラシに目を遣ると、元旦から営業している店のなんと多い事!
最近はコンビニだけではなく郊外モール、飲食店も年中無休である。景気が戻ってるのかな?体感的にはまだまだ不景気なのだが。
店舗にしても施設にしても稼働率に関係なく年月の経過と共に傷んで行く。年中無休で24時間営業する方が稼働率が高いに決まっている。
スキー場の施設など年間5-6ヶ月しか使わない。それでも10年経てば10年分老朽化するのである。ゲレンデ料金が高い由縁である。
休日などの人が休んでいる時に働く方が利益は上げやすい。それなら人より多い日数、早い時刻から遅い時刻まで稼動する方が効率的である。
欧州では普通日曜祝日はどのデパートも商店街も全て休みである。知っている筈なのに、日曜日にお土産を買おうと出かけて閑古鳥の鳴く商店街をうろつきまわる事って良くあった。欧州の人達が日本人をエコノミックアニマルなどと揶揄していた時期である。
これが台北、香港などでは、休日だろうが祝日だろうが毎日夜遅くまで営業しているのである。日本人顔負けのエネルギッシュさである。
景気の良さ、景況感は結局このエネルギッシュさが左右しているのではないか。奇麗事を言っても稼働率を下げ働く時間を少なくすれば経済の活性化はその分萎える。人に何を言われようが毎日休む事無く深夜まで身を粉にして働けば経済は活性化する。
貯蓄率だけはずば抜けて高いこの日本、この正月も休みなしで国内消費を促し経済の活性化を図って貰いたいものです。
日本人が死ぬ時に所有している平均貯蓄額が一人当たりおよそ3,000万円? 墓場へは持って行けないのだから使いきってから死んでくださいね。(人を羨むキリギリスのtanuoさんの言です。)