暗いニューズ

ドラッカーの著述で、出生率、年代別人口構成、経済活動についてのものがあった。もう随分前のものであるが、その時点までの出生率で何十年後の人口構成がほぼ正確に解り、その構成から経済活動上の問題点が浮彫りになってくるのである。
さすがに怪物のような偉人の考える事である。言われれば全くその通りで納得も出来るのだが、当時は所詮他人事のようにしか思えなかった。それが今着実に、怖ろしいほど正確に現実となりつつあるのである。


年金制度自体が立ち行かなくなりつつある中で、それに拍車をかけるかのような使いこみ、記録漏れの連続である。記録漏れではなく故意の消去の方が正しいだろう。使い込みの証拠隠滅の為と言う方が当たっているのだから。
社保庁が実施している中高生向けの年金教室の講師(社保庁職員)が二人揃って無断欠席したとか。忘れてたなんて事が理由になるか。そんなに忘れっぽいのなら息をするのも忘れたらどうですか。
何をやらかしても許される環境にどっぷり浸かりきっていれば当然そうなりますわなあ。やる気もないのにさも真剣に取り組んでいるようなジェスチャーなんて白々しすぎる。どうせ内容にしたって、「かくかくしかじかこんなに立派な事をやっています。シャンシャン。」程度のものだろう。問題点の提起、その対策は今後どうして行くべきか。というような内容なら是非中高生にも聴講してもらいたいが。
時効前のものを刑事告発するとの記事もあるがこれも所詮はジェスチャーのような気がする。一部のスケープゴートだけで済まそうという体質は全く改善される様子はない。返済したらそれでチャラというのは民事上の事であって、道義的責任なんて眼中に無いのか。
時効の壁で告発が無理でも是非盗っ人どもの氏名、経歴、居所は公表すべきである。そして社会的制裁を受けるべきである。そうすれば私も新幹線に乗って行ってでも嫌味のひとつくらい言ってやる。


高齢者虐待も増加の一途のようだ。内40%が介護が必要な認知症の高齢者だそうな。憶えてないから良いとでも思っているのだろうか。介護疲れからつい虐待してしまったのか。他人より身内の方が虐待は多いとも聞く。身内への甘え?からか。
かと思えば幼児虐待や育児放棄のニューズも後を絶たない。
子供は社会の宝である。次代の経済活動、奉仕活動の担い手である。彼らがGNPを引揚げてくれるのである。年金の負担も彼らが受持ってくれるのである。そのまた次の世代の為のインフラ整備も彼らが担ってくれるのである。われわれ年寄は彼らに養ってもらう事になるのである。その人達の人口比率がどんどん小さくなってゆく。言い換えれば彼らひとりあたりの負担がどんどん大きくなってゆく。支えきれなくなったらその分年金受給者への拠出額を抑えざるをえない。(今現在確定拠出なんて謳ってみても支えきれなきゃ当然減らさざるをえない。)
女子一人当たりの生涯出産率が2を割込んでいるという事は、由々しき事態なのである。みなさん解かっているんでしょうか。
そんな打算など考えなくても子供って可愛いものです。なんでもしてあげたくなっちゃいます。特に自分の子供には。


子供叱るな来た道だ。年寄嗤うな行く道だ。