アパート解約

昨日帰宅すると身に覚えの無い封書が一通。 宛名書きはまるで子供が書いたような文字。
怪訝に思いながら開封するとアパートの解約申請書だった。どうやらS司のアパートのものらしい。宛名もS司が書いたものだろう。 しかしまあ、いくつになっても子供っぽい字だなあ。S司に限らず近頃の若者はみな子供のような字だ。なにもかもPCに頼り、字を書かなくなった所為だろう。


しかしなんでこの私が書かなきゃならないのだろう。自分の事くらい自分でやれよ。
それに何故こんな時期から解約申請が必要なのだろう。卒業出来なかったら何処に住むつもりなんだろう。なんたってあいつには前科があるからなあ。いくつになっても安心して見ていられない。この先一生こうやってやきもきしていなくてはならないのだろうか。困った息子である。
かみさんに、12月28日に菅平に迎えに来て欲しいと言っているそうだが、この時期スキーなんかやっていて良いのか? 本当に卒業できるのか?


それで今日の帰宅後、つい先程S司にTELした。
契約者が保護者なのでS司が書いても受理してもらえないとの事。
「部屋の詳細なんて解からん。申請書をデジカメに撮って送るからそれに書き込んで返送しな。それ見ておとうが書いてやるわ。」
「うん。」
「ところでいつまでに提出すればいいんだ?」
「1月にはいってからでも良い。」
「なんだ、それじゃあ正月に帰ってきてから一緒に書こう。」
「うん。」
と言う事で収まった。
「卒業出来なかったらテント貸してやるわ。」
「そうなったら研究室に泊り込むから良い。」
「スキーなんかやってて良いのか?」
「大丈夫。たぶん。」
S司にしては自信たっぷりである。しかしついウッカリが毎度の事なので、いまいち信用できない。
「卒業出来なかったら、こっちの学校も合格取り消しだぞ。」
「別に良いよ。」
おいおい随分いいかげんだなあ。他に行く所あるのか!
全く困ったおこちゃまである。
記憶力や学校での知識、学習パターンは身に付けていても、社会人としての基本姿勢、気配り、考え方などは相変わらず持ち合わせていない。一般常識に欠ける、言わば知恵遅れ的な所は一向に改善されていない。 本当に困った、世話の焼けるおこちゃまなのである。
本当にスキーなんぞにうつつをぬかしていて良いのか?
去年は「速いやつらが卒研で出場出来なかったからこの成績が残せた。」なぞと言っていたが今年も2匹目のドジョウを狙っているのだろうか。そんなもの卒業との天秤にかける程のものでも無いだろうに。


まあいいか、S司の人生はS司のもの。親がいくら気を揉んでもどうにもならないものはどうにもならない。