余談

もう10年くらい経つでしょうか。【衝突アセスメント】が取り沙汰された事があります。
日本車の衝突時の安全性が極端に低く海外、特に米国で大騒ぎになりました。欧州車などは古くから安全に対する考え方が厳しくなんら問題は無かったのですが、日本車は基準を満たす車種は1つもなく全滅という結果でした。
安全の為と言うより売れなくなる事を懸念して国産各社一斉に安全基準を満たすべく努力を始めました。かといって基本設計から変える事も出来ず、いろんなところを補強するという付け焼刃的なものでした。それよりもっと驚くべき事に、T社N社といった大手メーカーは国内向けと輸出向けに別の製造ラインを用意して輸出向けラインでだけこの補強を行ったのです。
相手国の基準を満たす為だけにという考え方が露骨に表れています。逆に国内ユーザー(日本人)は安全でない車で死んでもかまわないと思っていたのでしょうか。その頃はまだ日本人の命の値段は欧米に比べずっと廉かったですから。(残念な事ですが、国、地域によって人の命の値段は違います。奇麗事ではなく事実です。)
ひきかえ、生産量が少なく1ラインしか持てないメーカー(マツダなど)は全車に対策を施していました。
私のT車離れもこんな所に誘引があったのかもしれません。事実タウンエースの後はフレンディーに乗り換えています。
昔のカローラ、サニー等は安全基準が満たされていないおかげで軽量でキビキビと走りました。これはこれで走る楽しみが充分味わえました。それらの車より今の軽の方がずっと安全なのです。だからコペンでもそこそこ安全な筈なんですが…。
かみさんはS司が乗る車には戦車並みの頑丈さを求めているのかもしれない。じゃあ自衛隊に入れるか。