ネットワーク型データベース

我家は皆、本の蒐集癖を持っていません。そういったものにはとんと無頓着です。
高価だった本でも読み終えたらその辺に置きっぱなし。その内可燃ごみ古紙回収へ。
一時期子供達は私の読み終えた本を【BOOK OFF】(昔で言う古本屋)へ持ち込み漫画と交換していたようです。かみさんも専ら自前では買わず図書館利用ばかり。
ずっと昔こんな事もありました。
正月前にスキーから帰り、あまりにも退屈だったので本屋で新田次郎武田信玄の文庫本を買いました。(本屋さんは正月から営業してます。)全5巻くらいあったかな。休み中に読み終えてしまい、正月明けにひょんな事から同僚にそれを貸す事になりました。丁度その年のNHK大河ドラマ武田信玄だったような…。
「読むのに時間がかかる。」と言うので、「上げる。」と言ったら、「譲って欲しい。」と言って買値の半額をくれました。
彼は昔、文学少年だったらしく文庫本まで集めているようでした。
専門書なら兎も角、小説ごときを手元に置いておく必要があるのか? まあこれは私の価値観であって彼にはまた違った価値観があるのでしょう。
でも、古典?に近いような書物から慣用的に引用される言い回しもよくあります。そういったものは手元に置いておいた方が辞書代わりに便利な場合もあります。
例えば、漱石草枕の冒頭の一節、「智に働けば角が立つ、情に棹差せば…。」など本当によく引用されます。(草枕、他を収めた文庫本もあるのですが、倉庫の奥から探し出すのも面倒なので全文引用は出来ませんでした。)
そういった文学系のものより専門書ほど手元に置いておき、事ある毎に参照したくなります。
そこでこのWeblogにご注目。書き込んだものの内、他のページと関連のある単語に自動的にリンクが張られて行きます。
例えばこの日記のページに小説や専門書の内容を貼り付けていったらどうなるでしょう。
関連語彙同士にリンクが張られ、その語彙をクリックすると関連した文書にジャンプして行く。
原文を読みながら難解な部分は他の文書を参照しより理解が容易になる。
紙の本ではとても出来ない機能ですね。そして学習の為にはとても有効なツールとなります。
ひとつのブレークスルーだと言っても過言では無いと思います。
リレーショナルデータベースがもてはやされている昨今、それ以上の機能を内包していると思います。リンクがまるでWeb(蜘蛛の巣)のように張り巡らされ、ネットワーク型データベースとでも言えば良いのか、ウェブ型データベースとでも言えば良いのか…。まるで人間の脳内での情報伝達方法を連想させます。
そこで【はてな】さん、この手のデータベースを構築して頂けませんか?
著作権やらいろいろと障害はあるかもしれません。でも情報単価はどんどん低下しています。些細な情報に過大な報酬を載せるのは前世紀的考え方です。音楽コンテンツだってiPodのおかげでどんどん価格下落しているじゃありませんか。
作者が大昔に亡くなっている古典文学、周知の技術となっている専門書など著作権なんてありません。まずここら辺りからネットワーク型データベースを構築してみては如何でしょう。それを学生さん達が無料で利用する。学生さん達の知的レベルがアップする。企業の知的生産性が上がる。GDP,GNPの向上に繋がる。稼ぎが増えればその分地球規模での貧困の撲滅にも繋がる。
目先の金儲けより地球規模の幸福の為、一肌脱いで下さいよ、ねえ【はてな】さん。