さあて、どちらに落ちよう?

最初にお断わりしておきます。
決して人様を中傷しようなどとは思っておりません。そして30年も前の話なので今ではすっかり変っている事と信じております。 また30年前の言動でもあり既に時効が成立しており「誰が言った?」などと詮索されるのもご容赦願います。


先週土曜日(3/6)某山、某沢で小規模な雪の崩落があり巻き込まれた方が負傷されたそうです。
近くにいたパーティの救助活動で幸い大事には到らず、ヘリにて無事病院に搬送されたそうです。
そこで昔よく言われていた事を思い出しました。


北ア稜線で落ちる場合は、長野県側にしろ!間違っても岐阜県側には落ちるな。
岐阜県側で事故った場合は、地元の救助隊は頼むな。警察は必ず地元の救助隊を頼むように言うが決して頼むな。
当時事故が発生した時は会の連絡先に報告すると岳連を通じ各山岳会がそれぞれの合宿を中止してでも救助活動に参加してくれました。【速き事風の如し】で翌日には入山、即活動と対応していました。
「地元の救助隊は素人集団で農閑期の商売としている。山の中で満足に動ける連中じゃ無い。」
「警察も地元の人達とグルになって商売の手助けをしている。」
「警察だってまともに動けるヤツはほとんどいない。」
ずいぶん酷い事を言っていたものだと思います。
でも長野県警は全く違っており早くから山岳救助に力を入れており我々からみてもやはり頼り甲斐があり心強いものでした。隣が立派過ぎるというのも考えものですね。
痛い思いをするのは自分だからと解っていてもつい調子に乗ってしまう事もあります。自分だけは絶対大丈夫!という保障はどこにもありません。新人だろうが、ベテランだろうが等しく事故る可能性を秘めています。ただし事故に見舞われそうになったとき回避できるかどうかには経験の差が出ます。仲間が同行しているかどうかで事故後の対応にも差がでます。会に留守番が常設されているかどうかで救助の初動に差がでます。当然岳連加盟かどうかでも救助の質に差がでます。
会に所属していない人はほとんどが保険にも加入していないのではないでしょうか。
注意していても徴候を見逃す事もあります。独りより複数、新人同士よりベテラン同行、技術は無いより身に付けておいた方が良い。
若い人なら敷居も感じず山岳会に入れるでしょうが、今山で見かけるのは中高年と呼ばれる人達ばかり。この年齢ではやはり山岳会の門を叩くのは相当勇気が要るのでしょう。その受け皿が有料講習会ならそれもまた人々に貢献していると云う事でしょうか。
若い人達何処に消えちゃったんでしょうね。


スキー場でもスキーをやっているのは年寄りばかり。若い人でスキーをしている人は全くと言って良いほどみかけない。
その内スキー場という言葉も死語になりボード場と改名するのかな?